通常の公演は、ホールをお借りして
ピアノと付帯設備と、照明と、調律と、リハの貸し出しと
ピアニストの伴奏料と、フライヤーやパンフレットなどの印刷物と
その広報と、その他の色々な経費などで
一回のリサイタル公演につき、最低で100万
そこにマネジメントを付けると、200万ほどかかります
そこが平均値です
チケット収益で賄うか、スポンサーにご協力をして頂くかで
その都度、割合は変わってきますけれど
仮に、ポンと100万を出してくれるのかと言っても
それだけの実績と信頼を提示できない限り相手にもされません
それは普通に考えたら、当たり前ですよね
以前は、若手の育成の為にという感じで
20代や30代の、リサイタルがしたい方達に向けて
費用を出していらっしゃった所でも
根本的には自社のお金なのですから
だんだん、それを廃止するようになりました
もっと本音をあげてしまえば
「意味、ないよね」という結論が出ています
必死に費用をかき集めて、支援して
ねえ、もっと本気でやってくれない?とか
その後、全然活躍してないじゃん?
という結末です
社員さんのボーナスを上げた方が
よっぽどモチベーションのアップにつながるかもしれません
(※一応、伊藤は活躍の範囲に入っているようで
スポンサー協力のお話は、お陰様で健在です)
例えば、お客様からしてみて
チケットが4000円とか、3500円で買って下さっている公演でも
スポンサーからしてみたら
100万とか、200万で買って下さる訳です
「自分のたった2時間のパフォーマンスに
200万の価値はありますか?」
という問いから、スタートします
価値を提示できれば、あるいは頑張っている内容を
関係者が納得するレベルであれば
費用は、さっと出して支援して下さいます
あるいは、他の方法として
自分で100〜200万全額を稼いでおいて
その費用で開催することも出来ます
いずれにしても、相当頑張らないと
実現は不可能です

と言うことを、私は10代の大学生の時から考えていて
マネジメントを自分で行えば、それで100万は経費が削減できると
自分で何でもするようになったのですが
マネジメントを自分でやることで
サロン建築に当たって、お家関連の膨大な費用も
約1000万削減できました
何でも活用できるじゃないかこれ
という勢いで、一人で何でもやっています(笑)
その代わり、恐ろしく手間がかかりますよ
上手く演奏のお仕事に、足をかけられる方達でも
多くの場合は、リサイタルを行えるチャンスは
まさに一生に一度もありません
どんなに夢見ても
(上記の諸々の事をクリアしない限りは)
叶う日は、ありません
本当にないのです
演奏家として活動する中でも、数百人の内のごくごく数人です
リサイタル開催は、ダメな人材の時の損害額が大きいです
100万単位で損害を出してしまうと、担当者さんが失職するのです
50代で退職して、その後どうしますか?
責任持てますか?なのです
そこを理解していないと、リサイタルをやるべきではないです
損害が出た時に、自分で全額を支払う能力があって初めて一人前です
それが出来ないのなら、演奏家になるべきではありません
ごく数人紹介を過去にして、残念ですがトラブルになりました
そもそも、やりたいとか紹介を要望してくる段階で
能力が足りていないので、ソリストになるべきではなく
お金が払えなくて逃げたりする人もいました
主催者さんや関係者に、全額しわ寄せが行ってしまいます
さて話題を変えまして
リサイタルをしていると、演奏がすごく上手くなります
一回の本番で、小さなお仕事の2年分は上手くなります
信用も信頼も格段に増えます
お仕事も増えます
上手くなれば、演奏を聴いて下さる方もハッピーになります
スーパー・ハイリスク、ハイリターンです(笑)
0からスタートして、ピアニストとしてお仕事を頂けるようになったのも
リサイタルのお陰です
こんな風に応援して下さる方が居るのかと
気付かせてもらったのも
それが有難いことだと見せてくれてきたのも
みんなリサイタルのお陰です
演奏をしてきた背景には
いつもそれがありました
そうすると、やっぱり「おめでとう」には
普通であれば、一生に一度も出来ないことを頑張って実現できたね
これから飛躍的に活動の場が広がるね
という意味においても
「おめでとう」なのかもしれませんね
Satomi
posted by satomi at 03:18|
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日記