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【Photos by Ebico (海老原博和)】


音楽を奏でるような、素晴らしい日々になりますように


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Photo by Satomi Ito


コンサート・サロン “Les ailes”(レ・ゼール)

2013年11月21日

マタイ受難曲〜救済〜


受験の時に同じ門下で、国立音大に進み

声楽家となった、ソプラノの悠ちゃんもまた


何年か前に、マタイのソリストとして舞台を踏んでいました




良くソリストとして抜擢されていましたので

悠ちゃんのコンサートに行っていましたが



その時は、行こうとしてチケットは買ったものの

当日は遠出ができない調子だったので



悠ちゃんのゲネが終わったあたりの時間を見越して

励ましメールを送って、自宅で休んでいました




そのメールの向こうでは

思いもよらないことが起こっていました





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悠ちゃんは、体力と声のコンディションの事を考えて

前日は近くのホテルに宿泊して

本番に備えていたのですが



夜中にお隣のお部屋の人達が、どんちゃん騒ぎを始めて

ほとんど眠ることも出来ず



対策をしていたのに、お部屋がひどく乾燥して

体調を崩して、風邪までひいてしまいました





声楽家は自分が楽器ですから

こうなってしまうと、コンディションは残念ながら最悪で

歌うのも苦労します




ゲネで歌う時には、声がかすれて出ないし

喉にはりついた痰や咳にも悩まされて


ソリストであるにも関わらず

無残な演奏になってしまったそうです




合唱で多くの歌い手さんが居る中の抜擢されたソリストですから

他の方達よりも、飛びぬけて上手くて当たり前の立場です



演奏の如何によっては、次のお仕事は来なくなります




それが、声がかすれて出ないのですから

他の出演者も、気の毒な雰囲気で声を掛けてきません





30分後にはお客様が入って、間もなく開演します

代役のソリストも立てられません




どのような演奏になろうとも

自分で責任をもって何とかするしかありません






楽屋に戻ると、プレッシャーと不安と緊張で

押しつぶされそうになっていました




そんな時に、私のメールが届いたようです






かつてMさんと、マタイの曲を演奏していた時に


「自分が歌っていながらにして

その背後に、大きな力があるのを感じます」


と、Mさんがお話していたエピソードをふと思い出して



ある歌い手さんが体験してきて

感じたお話の引用なんだけどね


と、悠ちゃんに励ましのメッセージを送りました





“マタイは、神様のご加護がついています


自分の後ろにある、大きなその力を信じ

身を委ねて歌えば


本番は、必ず上手くいきます”






そのメールを見て、涙が止まらなくなったそうです


同時に、張り詰めていた何かも

すぅっと溶けていくようでした





そして、本番



それまで枯れていた声が、うそのように良くなり

はり付いていた喉の感じも、咳もなくなり


好調とまではいかなくても

しっかりと歌えるようになっていて

無事に歌い終えたそうでした




「何かの奇跡みたいだった

さとみちゃん、本当にありがとう!」


と終演後にメールがありました




ご加護ですね(笑)





でも、本当に救ってくれたのは

私ではなくて


天国のMさんです




ソリストの不安を、力に変えたのは



それまで舞台で体験されてきた、一つの答えが

今、歌おうとするソリストを助けて


成功に導いたMさんのお力です




私は、そのメッセージを中継しただけです




それは、音楽を愛していた人の

愛の込められたメッセージでもあり



マタイと言う作品が

特別に合わせ持つ、愛なのかもしれないし



いくつもの事が、優しく守られた瞬間の

ご加護と言う名の、見えない愛だったのかもしれません

Satomi
タグ:Singer
posted by satomi at 02:28| Comment(0) | 日記